なんでこんなにも病みやすいのだろうと考えたことはありませんか?
実は私たち現代人はみな病んでしまう可能性を秘めています。
どんなにメンタルに自信がある人でもです。
なぜなら、病んでしまう人はある行動(特徴)をしてしまっているからです。
その行動(特徴)をしてしまうとメンタルに自信がある人でも関係なく病んでしまう可能性が出てきます。
そのため、この記事では病んでしまう人の行動(特徴)と私がおすすめしている病みにくい行動や考え方をお教えしたいと思います。
漠然とした不安や焦りの正体とは
不安には2つの種類があります。
・原因が分かっている不安 ・正体不明の漠然とした不安
この2つです。
見出しにも書いてある通りここでは正体不明の漠然とした不安について解説していこうと思います。
この正体不明の漠然とした不安というのは日常生活で困っているわけでもないし、今日を生きるために困っているっわけでもないのに、何となく不安を感じるというものです。
仕事に追われて忙しいときはいいのですが、休みの日になるとモヤモヤした不安を感じて、結局、土日も働いていないと気が済まないとなってしまう。
これも漠然とした不安からくる行動なのです。
この漠然とした不安は原因が分からない方が多いので対処するのが難しいと思います。
しかし、この漠然とした不安の正体を調べた研究がいくつかあるので今から紹介したいと思います。
マルチタスク
結論から言いますと漠然とした不安や焦りの原因は「マルチタスク」にあるようです。
※マルチタスクとは複数の作業を同時に行うということです。
例えばご飯を食べながらテレビやYouTubeを見ることがあてはまります。
私たちはいま、1つのことに集中することがだんだんできなくなっています。
これはスマホ依存症の研究から出てきた知見です。
2010年、アメリカのメリーランド大学でスマホ依存の研究として200人の学生を集め、24時間のデジタル断食を行いました。 スマホやパソコンといったデジタルとの接触を全部なくしてみたのです。
⇩すると
大半の人が不安や焦りなどの禁断症状を訴えた。
これはある意味、麻薬と同じです。
また、スマホを使いすぎると、他人への共感能力が落ち、時間が無くなる感覚に陥り、不安や焦りが高まり、またスマホを触る、という悪循環のできあがりです。
刺激を求めやすくなってしまう。
では、スマホ自体が悪いのかと言われればそうではありません。
悪いのは使い方なのです。
私たちは何か1つの作業に集中しているときでも、スマホに通知がきたりすると、私たちはそこで意識が切り替わります。
ですので、自分が確認しなければ通知が出ないように設定したり、メールやメッセージをチェックする時間を決めたりして、注意が途切れないようにすればいいのです。
実際、私もこの記事を書いているときはスマホはおやすみモードにしています。
それプラス私は誰か連絡が来ていないか通知音がなくとも気になるほどスマホに依存していますので、スマホを目の届かない押入れのなかに収納しています。
そうすることで私は集中力が途切れないように工夫をしています。
このやり方は皆さんにもおすすめです。
意図的にシングルタスクの時間を作りだそう
最近の心理学では、人間の成功のためには、セルフコントロール能力がもっとも重要な力だと言われています。
この能力は瞑想や運動などのいろいろな方法で鍛えることができますが、スマホでマルチタスクをやると逆の効果が出るのです。
つまり、瞑想や運動を心がけてセルフコントロール能力を鍛えていても、スマホの使い方を間違うと効果を打ち消しあい、いい結果が出なくなる可能性があるのです。
SNSと、うつの関係
マルチタスクしかやっていない人は、どんどん脳のポテンシャルが落ちていきます。
さらに、マルチタスクは不安や焦りと密接につながっていることが分かっています。
2013年に、318人を対象にスマホの利用度と心理状態のチェックを行った研究によると、SNSやゲームにはまっている参加者ほど社会不安やうつの傾向が高いこと明らかになったのです。
これについては、2011年に行われた研究でも同じようなデータが出ています。
インターネットの利用時間が長い学生は、そうでない学生に比べて、うつの症状が重くなる、不安傾向が強くなる、攻撃性が高くなる、恐怖症になりやすいといった、ネガティブな精神状態にはまって回復できない傾向が高いことが分かっています。
SNSは不安や焦りを煽りやすい
SNSというのは不安や焦りを煽りやすいです。
そのSNSのなかでも特にインスタグラムは人の投稿やストーリーを見れば見るほど他人への嫉妬が増幅し、メンタルに良くないと言われています。
ああいう場では、華やかなパーティーや旅行の写真など、みんな恵まれた生活をしているように見せるため、嫉妬が増幅しやすくなるのです。
また、SNSに3時間かけたり、「10分だけ」「少しだけ」と思って始めたのに気づいたら2時間たっていたりすると「うわー、やってしまった!」「時間を無駄にしてしまった」と焦ったことはないでしょうか?
時間の無駄だと分かっているのにやってしまい、その結果、時間を無駄にしてしまったという罪悪感がのしかかって、さらに不安や焦りにつながるわけです。
学生時代のテスト期間はこれがあるあるだったのではないでしょうか?
シングルタスクの重要性
ほかに、2011年に行われた研究では、
家に帰ってリラックスしているときでもスマホを手放せず、ずっと使われている人は、仕事のストレスを解消できずに疲れがたまっていることが報告されています。
メールやSNSによって、リラックスする時間と仕事の時間の区別ができなくなり、ワークライフバランスが崩れてしまうのです。
ではどうすればいいのでしょか?
いちばん簡単なのは、「1つの作業に集中する時間をつくる」ことです。
たとえば、運動する、本を読む、瞑想をする、ボーっとしてみるなど、なんでもいいですのでそれぞれ時間を決めて行うことが重要です。
私のおすすめは掃除や料理をすることです。
掃除をするときというのは意外と芋づる式に汚れをみつけますので、「あっ!ここにも汚れがある」といった具合に気づいたら集中して掃除をしていたなんて経験はないでしょうか?
また、料理というのはスピードが命ですのでスマホや他のことをしている暇はないのです。
そして、このようなシングルタスクの時間を確保する際、わたしはスマホを使ってタイマーを使わないことを自分の中のルールにしています。
スマホでタイマーを設定すると先ほども言ったようにスマホが気になったしまって、いちいち「あと何分で終わりなのかな」とスマホを見てしまいます。
なのでわたしは自分の部屋にある時計または腕時計で時間を管理するようにしています。
「不安脳」でも動じない心を手に入れる方法
みなさんは、「不安脳」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
簡単に説明すると、うつになりやすかったり、不安になりやすかったりする脳のことです。
これはアメリカのデューク大学の研究によって科学的に定義されていて大きく2つの特徴があります。
それは
①周囲の脅威に対して過剰に反応しやすい ②報酬に反応しづらくなる
この2つです。
①の特徴はまわりに怖いことがあったり、小さな変化が起こったり、ちょっと嫌なことがあったりしただけで、不安で仕方なくなるものです。
②の特徴はうれしいことやいいこと、楽しいこと、幸せなことがあったりしても、「やったー」と喜べなくなることです。
つまり、怖がりで、喜べないという、ダブルパンチが「不安脳」というわけなのです。
動じない心を作る
ただ、不安を感じること自体は悪いことではありません。
その不安をどうとらえていくかが重要なのです。
デューク大学では 不安になりやすい120人の男女を対象にして、脳の状態をチェックし不安になりやすい人が何をすれば不安に強くなれるのか、不安を乗り越えることができるのかについて調べた研究があります
つまり、不安に打ち勝つトレーニングについての研究を行ったわけです。
⇩すると
脳の中の特定の能力を鍛える、あるいはそれを使うような行動をとると、不安に強くなることが分かりました。周りの脅威に反応しづらくなり、動じない心を作ることができたのです。
○○でメンタルが強くなる
その特定の能力とは何だと思いますか?
ヒントを出すとすると、これは100人ひとがいたら100人が「あったらいいな」と思っているものです。
しかし、ほとんどの人がきちんとトレーニングされていないものです。
一度どんなものなのか考えてみるとこの答えがより面白く感じると思います。
さあ、分かりましたか?
では正解発表といきましょう!!
答えは「記憶力」です。
なんと記憶力が私たちの脳を不安から強くしてくれるのです。
もちろん短期記憶のワーキングメモリーでもOKなのです。
それに記憶力を使うような作業を行うだけでもメンタルが強くなることが分かっています。
私の場合のおすすめは夜に日記を書くことです。
きょう1日、じぶんが頑張ったこと、楽しかったことを思い出して寝るようにしています。
不安自体は悪いものではない
多くの人は不安というものにあまりいいイメージを持っていない方が多いと思います。
しかし、不安というものは意外と悪いものではありません。
不安は工夫すればコントロールできる
不安というのは工夫すればコントロールできます。
というのもデューク大学の実験では
参加者を2つのグループに分けました。 ①記憶力を一時的に使うような、暗算や神経衰弱といった問題を解いたグループ ②何もしないグループ 両方のグループを、わざと不安を感じさせるような状況におきます。 具体的には、怖い顔や怒った顔など、人間のネガティブな感情を表す写真を見せて、「不安になっているかどうか」を調べたものです。
⇩すると
記憶力を使う難しい問題を解いたグループの参加者の脳に、明らかな変化が起こっていることが分かりました。
脳には、モチベーションを調整したり、ネガティブな感情を処理したりする部位があります。
その部位は記憶力や脳を使う行動をすると活性化し、いいことが起こったときに「よし、がんばるぞ!」とモチベーションを上げたり、ネガティブな感情を受け止めて処理する能力を高めたりすることができるのです。
不安はモチベーションに
逆を言えば不安脳の人のようにネガティブな感情を制御できていない人は「頭はあまり使っていないのではないか」と考えられます。
もちろん、ここでいう「頭を使っていない」というのは、「バカ」とか「頭が悪い」という意味ではありません。
脳に負荷をかける、いわゆる「脳の筋トレ」のようなことをしていないと、どんどん不安に対して弱くなるということなのです。
私は、学生であれば難しい問題を解いてみる、社会人ではあれば難しい本を読んでみるなどを、おすすめとしています。
もちろん、難しい問題を解いて脳に負荷をかけたからといって、不安がゼロになるわけではありません
ただ、先ほども言ったように不安自体は悪いものではなく、不安をうまく利用できていない状態がまずいのです。
まず問題解決を行っている脳の部分に意識的に負荷をかけるようにしてみましょう。
そして不安脳を改善し、次に不安をモチベーションに変えていくことにしましょう。
きちんと学べばたった30分で不安が軽減
不安やうつを軽減するセラピーはたくさんありますが、一つ弱点があります。
いずれも期間が長いことです。
これではあまり実践的とは言えませんよね?
そこで大学の研究チームは、若い人にも、忙しい人にもできる、短時間で変われる方法を調べたのです。
今回はそのなかでもっとも効果が高い方法は何かを調べた研究を解説していきたいと思います。
考え方で不安やうつは軽減できる
アメリカのハーバード大学が行ったもので、なんと30分のセッションを1回やっただけで、不安やうつが激減したという面白い内容です。
研究では不安やうつで学校にいけないなどの日常生活に支障が出ている、12~15歳の若者96人を対象に行われました。
症状が重い人たちを集めて行うことで、普通の人でも効果が出るセラピーなどの方法を調べられるのではないかということです。
その実験とは
対象者を二つのグループに分け、それぞれ異なるセラピーを受けてもらいました。 いずれも、時間は30分です。 ①「サポーティブセラピー」を行うグループ ※人間の感情はどのように生まれるのかといった感情の仕組みを学び、自分が抱いている感情をセラピストに話すことで癒しを得るタイプのセラピーです。普通のカウンセリングに近いものです。 ②「パーソナリティチェンジ」を行うグループ ※ちょっと新しいタイプのセラピーで、「人格や性格は変えられる」ということを徹底的に叩き込む、セラピーというよりは授業のようなものです。
②は少しわかりにくいかと思いますが簡単に言うと「行動を変えていけば人間は変われる」ということをひたすら教えてもらうということです。
⇩すると
それぞれ30分のセッションが終わった直後、3か月後、半年後、9か月後と全部で4回心理テストを行ってもらうと・・・ ②の「パーソナリティチェンジ」を受けたグループは、大幅にうつや不安の傾向が減って、9か月経ってもその状況が持続していたのです。
不安症やうつが3倍も軽減する!?
また、②の人間はどのように変わるのかをきちんと科学的に勉強した方が、不安症やうつが3倍も軽減することが分かったのです。
さらにさらに、②の「パーソナリティチェンジ」では周り人も「感情的に安定し、メンタルが改善した」と評価しているのです。
ですから、クヨクヨ悩みがちな性格や不安傾向を変えたいのであれば人間の心理的な作用や脳科学的なところを勉強することをおすすめします。
まとめ
- マルチタスクはやめましょう。
- シングルタスクの時間を増やしましょう。
- 記憶力をきたえましょう。
- 脳の筋トレでネガティブな感情に抵抗力をつけましょう。
- 人間の心理などを勉強しましょう。
不安やうつというものはいろいろな要因が相まっておこるものです。
今回おススメしたメンタルテクニックは私が実際に実践してみて効果が感じることができたものばかりを紹介しています。
ぜひ騙されたと思って実践してみてください。
想像していたよりも効果を実感できると思います。
この記事を読んでくださった皆さんはきっとこれからメンタルが鍛えられ読む前に比べより良い生活を送ってくれると思います。
最後まで読んで読んでくださりありがとうございました。
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